経営者やマーケターであれば、一度はSEOに苦しめられたことがあるのではないでしょうか?
加えて、近年ではMEOという用語もよく聞くようになったかと思います。
Webサイトを制作して行うSEOとは違い、MEOはGoogleにビジネス情報を登録されているので、店舗型のビジネスである以上、必ず向き合わなければいけません。
ここではSEOとMEOの違いや関係性を解説していきます。
SEOとMEOの違いと期待できる効果
SEOとMEOの違いって何?
SEOとMEOの違いはなんでしょうか?
それぞれの正式名称を知っていただければ、どこに焦点をあてたものなのかがわかります。
- SEOはSearch Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略
- MEOはMap Engine Optimization(マップエンジン最適化)の略
ただしMEOというのは、実は日本で生まれた言葉であり、海外では“ローカルSEO”と言われています。
いずれにせよ、最適化ということに変わりはありません。
しかし、SEOとMEOはそもそもの対象が異なるので、SEOとMEOを比べること自体難しいかもしれません。
SEOはウェブサイトに対して行う施策であり、MEOはGoogleビジネスプロフィールに対して施策を行います。
検索結果で見ると一目瞭然です。
どちらの方が効果的?
違いを説明することは難しいですが、「どちらの方が効果的?」というような比較はできるでしょう。
最近では「地域×業界」のローカル検索ワードのオーガニック検索結果(SEO)は、必ずと言っていいほどポータルサイトが上位を占めています。
地域ワードが絡む検索で、自身が運用するWebサイトを上位表示することは難しくなってしまいました。
MEOはそもそもポータルサイトと戦う必要がなく、SEOに比べると注目され始めたのが最近なので、昔からSEOを行っていた競合他社と勝負する必要がありません。
そのため、スピード感も含め高い効果を感じることができるでしょう。
また、ローカルパック(MEO)はオーガニック検索(SEO)の上に表示されます。
3位以内に入ることが条件ですが、ローカルパックに表示することができるようになれば、さらに高い効果を期待できます!
店舗型のビジネスであれば、MEOの方がより効果を実感できるでしょう。
SEOとMEOの対策の違いは?
SEOとMEOの検索アルゴリズムは異なります。SEOの検索アルゴリズムは200項目以上あり、サイト内の設計やコンテンツの質、サイト以外の外部的な要因など、自身ですべてを網羅することはほぼ不可能です。
医療関係だとMedic Update(医療アップデート)のこともあるので、さらにSEOの検索アルゴリズムに頭を抱えることになるでしょう。
その点で言えば、MEOはGoogleに用意されたマイビジネスに対して定められているガイドラインに沿って正しい運用をしていけば、これといった問題はありません。
上位表示を意識することは大切ですが、大事なことは正しい運用をすることです。
しかし、SEOとMEOは切っても切り離せない関係性でもあります。
“ビジネスについてのウェブ上の情報(リンク・記事・店舗一覧など)も知名度に影響します。ウェブ検索結果での掲載順位も考慮に入れられるため、SEOの手法もローカル検索結果の最適化に適用できます。”
GoogleビジネスプロフィールヘルプGoogleの“ローカル検索結果の掲載順位を改善する”より引用
MEOは自身のWebサイトや掲載しているサイトも影響するということなのです。
では、「MEOを行う場合はSEOもやらなければいけないの?」と思いませんか?
実はそんなことはありません!
- GoogleビジネスプロフィールとWebサイトの情報が一致している
- 上位を狙っているキーワードの情報がインターネット上にあるか
この2つだけを気にしておけばOKです。
MEO対策の最低限押さえておくべきポイント
これまで説明してきた点をふまえて、MEOでは何をすればいいのか疑問に思いますよね。
最低限押さえておくべきポイントを2つ紹介します。
1.正しい情報を発信する
Googleビジネスプロフィールの情報は常に最新かつ正しい情報を保ちましょう。
Googleは検索するユーザーのことを考えて検索結果を決めます。
検索した人に間違った情報を与えたくないという考えからです。
Googleはインターネット上の情報をすべて見ており、“Googleビジネスプロフィール”と“掲載しているサイトの情報”に違いがあり、情報が正しいかどうかわからないと判断した場合は良い評価を与えません。
順位を落とされてしまう可能性もあるので注意しましょう!
正しい情報を発信するために、MEO対策としておこなうべきこととして、NAPの統一があります。
NAPとは、次の3つのことを指します。
- Name(店舗や企業の名前)
- Address(住所)
- Phone(電話番号)
ネット上に掲載されているNAPが、原則として一字一句違わないことが重要です。Facebook、Twitter、instagramなどSNSを運用していたり、ポータルサイトに掲載していると意外と統一されずに掲載されいていることがありますので、注意しましょう。また、Googleビジネスプロフィールで正しい情報を記載していても、Googleから修正が入る可能性があります。インターネット上で誤った記載の情報が多いことが原因として考えられます。掲載しているサイトやSNSを確認してみましょう。
NAPの統一の重要性については、MEOにおけるNAPの重要性と統一すべき理由!で解説していますので、ご参照ください。
2.常にアクティブであることをアピールする
店舗のSNSを見たときに、最終更新日が1年前だったら行くのが不安になりませんか?
Googleビジネスプロフィールには「投稿」という機能があります。
投稿を使って定期的に情報発信をすることで、その店舗が常にアクティブであることをGoogle側にもユーザー側にもアピールすることができます。
できる限り投稿機能を活用していきましょう。
投稿の詳しい機能の説明は「Googleビジネスプロフィール【投稿】機能でできること」をご参照ください。
3.クチコミを促進する仕組みを作る
MEO対策においてクチコミは年々重要性を増しています。海外のSEO会社MOZの調査によれば、重要なアルゴリズムの要素としてレビュー(クチコミ)は15%で、Googleビジネスプロフィールの25%に次いで2位とのことです。
(引用:MOZ『Local Search Ranking Factors 2018: Local Today, Key Takeaways, and the Future』)
MEO対策にはまずクチコミを集める必要があります。Googleはスマートフォンの位置情報を使い、実際に店舗を訪れるとクチコミを依頼する通知が届く機能を実装しています。しかし、それだけではなかなかクチコミを集めるのは難しいでしょう。Googleとは別にクチコミを集める仕組みを構築する必要があります。
店舗を訪れたお客様に、クチコミを書き込んでくれるように店舗のスタッフが依頼をしたりというのも必要です。
また、株式会社H2が提供しているMEO対策サービス「smart MEO」では、自社開発システム「G-MAC」でクチコミを促進する仕組みを実装しています。もしご興味がございましたらぜひお問い合わせください。
MEO対策の重要性
MEO対策は、飲食店、美容室、クリニックなど来店型ビジネスの新しい集客施策としてで今注目されています。
なぜ今注目されているのでしょうか? SEOと比較しながらMEO対策の重要性について解説いたします。
1.SEOより上位に表示されるから集客効果が高い
すでに説明していますが、Googleの検索窓から検索をおこなうと、マップ表示はSEOの検索結果より上位に表示されます。
つまり、SEOの検索結果より多くのユーザーに店舗情報をみてもらえ、来店してくれる可能性が高いということです。
SEOで1位になっているサイトのクリック率はおおよそ20%、広告は高くても3%前後ですから、それ以上の集客効果を見込めます。
2.Googleマップの検索からも誘導できる
スマートフォンのユーザーが増えてきたこともあり、店舗を検索するときにGoogleの検索窓ではなく、Googleマップを利用する方が増えてきました。
SEO対策をどれだけおこなっても、Googleマップ上に店舗情報を表示させることはできません。しかし、MEO対策をしっかりとおこなっていれば、Googleマップを利用するユーザーも来店へつなげることができます。
3.店舗の近くにいる来店見込みの高いユーザーに訴求できる
MEOによる検索結果は、検索をした場所の位置情報によって変わります。ランキングのシグナルの1つに「近接性」があり、ユーザーの検索した位置により近い店舗が表示されやすくなります。
また、検索キーワードにエリア名を入れずに単に「レストラン」と検索をした場合でも、位置情報を考慮した検索結果が表示されます。
そのため、リアルタイムに来店してくれる見込みがSEOに比べて非常に高いと言えます。
4.経路案内の表示で来店率アップ
Googleマップには、ユーザーの位置情報から経路案内をしてくれる機能があります。もちろん、MEOによって表示された店舗への経路も案内をしてくれます。そのため、経路案内をみてそのまま来店してくれるユーザーも多く、新規顧客の獲得につながります。
5.SEOより難易度が低い
飲食店を検索する際、「エリア名+イタリアン」のようにエリア名とカテゴリの掛け合わせキーワードで検索することが多いと思います。しかし、このようなキーワードで検索すると、検索結果は飲食店のポータルサイトが上位を占めています。美容室を探すときも、同じように美容系ポータルサイトが検索結果の上位を占めています。ポータルサイトはサイトの規模も大きく、SEOにかける費用や労力も莫大です。店舗がSEOにどれだけ費用や労力をかけても、上位表示をするのは難易度が高いです。
MEOは現状、SEOより難易度は低いです。今後MEOに力を入れてくる店舗も増えてくるかもしれませんので、早めに対策するのがおすすめです。
SEOとMEOのそれぞれ料金は?
SEOもMEOも依頼する業者によって、かなりバラつきがあります。
SEOの場合は月額1万円の業者もいれば、100万円以上かかる内容の業者もいます。成果が出せる可能性や対策内容によっても、それぞれ違いがあります。
しっかり成果を出したいという場合は、SEOにかける費用は月額10万円程度はみておいた方がいいでしょう。
MEOの場合は、SEOに比べるとどこの業者も予算が立てやすい料金設定です。
ただ管理をするだけでしたら5千円程度の業者もいますし、運用から上位表示まで請け負う5万円以上の業者もいます。
料金の幅はそれぞれですが、SEOに比べるとMEOの方が比較的安価でできます。
料金だけ見ても店舗型のビジネスであれば、MEOの方が適しているかもしれませんね!
業者に依頼する場合は、料金だけで選ばずに対策内容をよく知ったうえで判断すると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
ここでは「SEOとMEOの違い」「MEOでやっておくべきポイント」「SEOとMEOの価格帯」について説明しました。
SEOとMEOはやることは違いますが、Googleの考え方は変わりません。
ポイントはGoogleの考えをしっかりと理解することです。
検索するユーザーの目線に立ち正しい運用をすることで、必然的にWebサイト、Googleビジネスプロフィールともにきっといいページができあがることでしょう。
まずは自分でもできるGoogleビジネスプロフィールから取り掛かってみるのはいかがでしょうか?
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